「IP68」準拠とは?​ 進化する​ Google Pixel スマホの​防塵・防水性能を​チェック
2025 年 5 月 30 日
ビジネスシーンでも​プライベートでも、​さまざまな​場面で​使われている​スマートフォン。​オフィスや​自宅と​いった​屋内だけでなく、​通勤通学などの​外出中、​観光や​散策、​アウトドアアクティビティでも、​スマホは​手放せない​存在と​なっています。
そこで​重視したいのが、​スマホの​防塵・防水性能。​梅雨時の​突然の​雨や​料理中に​濡れた​手で​うっかり​触ってしまった​場合にも、​防水性能が​高い​スマホなら​安心です。​また、​レジャーや​アウトドアで​使う​ことが​多い​人なら、​防塵性能も​高い​スマホを​選んで​おくのが​おすすめです。
スマホの​防塵・防水性能を​表す指標と​して、​広く​使われているのが​「IP コード​(IP 等級)」です。​IP コードの​「IP」とは​「Ingress Protection​(侵入保護)」の​略。​電気機器や​電子機器が​外部からの​固形物​(ほこりや異物)​や​水の​侵入に​対してどの​程度、​保護されているかを​示す規格です。​国際的な​標準化団体の​ IEC​(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)が​定める​ IEC 60529 を​基準に​評価します。
IP コードでは、​防塵性能、​防水性能を​ 2 桁の​数字で​表します。​1 つ目の​数字が​防塵性能を、​2 つ目の​数字が​防水性能を​示していて、​例えば​ Google Pixel 9a が​対応する​「IP68」は、​防塵性能が​ 0 ~ 6 の​ 7 段階中の​ 6、​防水性能が​ 0 ~ 9 の​ 10 段階中の​ 8 を​表します。​防塵、​防水の​どちらかの​性能だけを​表示する​場合は、​「IPX8」と​いったように、​省略する​方の​性能を​ X と​表記します。
それぞれの​数値が​示す防塵・防水性能は​以下の​通りです​(出典:IEC)。
固形物に対する保護(耐塵性能) | |
|---|---|
0 | 保護なし |
1 | 直径 50mm 以上の固形物に対する保護 |
2 | 直径 12.5mm 以上の固形物に対する保護 |
3 | 直径 2.5mm 以上の固形物に対する保護 |
4 | 直径 1.0mm 以上の固形物に対する保護 |
5 | 粉塵に対する保護(完全ではないが正常な機器動作に支障をきたさない) |
6 | 強力な防塵構造(粉塵の侵入なし) |
水に​対する​保護​(防水性能) | |
|---|---|
0 | 保護なし |
1 | 垂直に落ちる水滴に対する保護 |
2 | 機器を最大 15 度傾けた状態で、垂直に落ちる水滴に対する保護 |
3 | 垂直から両側に最大 60 度までの角度で噴霧される水に対する保護 |
4 | あらゆる方向からの水しぶきに対する保護 |
5 | あらゆる方向からの噴流に対する保護 |
6 | あらゆる方向からの強力な噴流に対する保護 |
7 | 規定の圧力・時間での一時的な水没に対する保護 |
8 | 等級7より厳しい条件下での継続的な水没に対する保護 |
9 | あらゆる方向からの高圧・高温の噴流に対する保護 |
Google Pixel スマホの防塵・防水性能は、カメラやバッテリーの性能と同様に世代とともに進化してきました。前述のとおり、Google Pixel スマホのうち、Google Pixel 9 / 9 Pro / 9 Pro XL / 9a では「IP68」に準拠した高い防塵・防水性能を備えています1。
防塵性能の​等級は​最も​高い​「6」で、​微細な​粉塵も​侵入しない​構造です。​また​防水性能の​等級は​一時的な​水没に​耐える​「7」よりも​高く、​継続した​水没にも​耐える​「8」と​なっています。​具体的には、​真水を​張った​水槽の​中へ​ 1.5 m の​深さまで​沈めて、​約 30 分間放置しても​内部に​水が​入らないと​いう​等級です。
この​高い​防塵・防水性能に​より、​例えば​ホコリが​舞う​大掃除中や​風の​強い​砂浜の​散策中の​使用にも​耐え、​急に​雨に​降られたり、​キッチンや​プールサイドで​うっかり​水しぶきが​かかってしまったりと​突然の​アクシデントが​あっても、​慌てる​ことなく​安心して​使用できます。
ただし、​防塵・防水性能が​高い​ Google Pixel スマホと​いえども、​故意に​濡らす​ことの​ないよう​注意は​必要です。​水中を​撮影する​ために​海水の​中に​直接沈めたり、​高温多湿の​サウナや、​プールに​持ち込んだりする​ことは​避けましょう。​また、​石けんや​シャンプーなどを​使う​浴室での​利用も​避けた​方が​無難です。​防水性能 8 等級の​試験は​常温の​真水を​使って​実施する​ものであり、​試験環境と​異なる​海水や​お湯、​石けん水、​高い​湿度や​寒暖差などに​よって、​防水性能が​低下する​恐れも​あるからです。
また通常の使用でも、長く使うと本体には目に見えなくても傷や損傷が生じている場合があり、本来の防塵・防水性能が十分に発揮できなくなることもあります。防塵・防水性能を保つため、落下などで損傷しにくいように専用ケースを利用する、画面保護シートを貼るといった工夫も検討するとよいでしょう。スマホを長くきれいに使う方法については、
Google Pixel スマホが​濡れてしまった​ときは、​すばやく​柔らかい布などで​表面の​水分を​拭き取りましょう。​また、​水没してしまった​場合や​激しく​濡れてしまった​ときは、​すぐに​電源を​オフに​します。​水分を​取り除いたら、​平らな​場所に​置いて、​室温で​完全に​乾かしてから、​再び電源を​入れるようにしましょう。
Google Pixel スマホの​防水性能は​あくまで、​水濡れや​水没などの​アクシデントに​ある​程度​耐えられると​いう​もの。​積極的に​水場で​使う​ことを​想定した​ものでは​ありません。​長く​愛用する​ためにも、​水濡れに​つながる​恐れの​ある​使い方は​控えるようにしてください。
万が一、水濡れで故障してしまった場合、通常のメーカー保証では対象外ですが、修理プログラムを利用してスマホを修理できます。さらに補償期間を 2 年間にアップグレードする「
トラブルはどうすべき?
デバイスは工場出荷時点で IEC 規格 60529 の IP68 の防水および防塵性能を遵守するよう設計されていますが、完全な防水または防塵ではありません。アクセサリは防水、防塵ではありません。防水および防塵性能は永久的には持続せず、時間の経過に伴い、通常の使用による摩耗、デバイスの修理、分解、損傷によって徐々に低下または消失します。デバイスの耐落下性能は完全なものではありません。デバイスを落下させると、防水、防塵性能が失われる場合があります。落下その他の外的な衝撃による損傷は保証の対象外となります。液体による損傷の場合、保証が無効になります。詳しくは
g.co/pixel/water をご覧ください。