アプリの操作や写真撮影など、スマートフォン上のあらゆる動作を管理するのが「プロセッサ」です。スマホの “ 頭脳 ” とも言える重要な役割を果たしています。
Google Pixel スマホには、Google が独自に開発したプロセッサ「Google Tensor」シリーズを搭載しています。2024 年 9 月発売の Google Pixel 9 シリーズに搭載した Google Tensor G4 は、シリーズ 4 世代目。AI 研究をリードする Google DeepMind と共同で設計しました。
Google Tensor を初めて搭載したのは、2021 年に発売した Google Pixel 6 / 6 Pro です。それ以前のモデルには他社製のプロセッサを採用していましたが、Google Pixel スマホでさらなるユーザー体験を実現するために、2016 年から Google Tensor の開発を進めました。ハードウェア、ソフトウェア、AI など各分野の研究者たちが集まって開発した Google Tensor は、AI への最適化によって多くの機能が飛躍的に進化したのです。
例えば、シーンや被写体に応じて設定を自動的に最適化して撮影できるカメラや、写真から不要な被写体を消すことができる編集機能、周囲の雑音を除去してクリアな音質で会話できる音声通話、会話中の「えっと」などの間の言葉を理解してスムーズに処理する音声入力、さらには動画の音声をリアルタイムに字幕にしたり翻訳したりなど、Google Tensor の活躍は多岐にわたります。
Google Tensor は AI に最適化することで、スマホの処理性能を一段と引き上げています。
例えば Google Tensor G4 では、前世代の Google Tensor G3 と比べて、ウェブブラウジングが 20%、アプリの起動も 17% 高速化しました。
また Google Tensor は、ユーザーの使用状況に基づいてバッテリー消費を自動で最適化するなど、効率的な電力管理も特徴です。Google Tensor G4 でもウェブブラウジングや YouTube のストリーミング、写真や動画の撮影における電力効率が向上し、シリーズ史上最も高速で効率的なプロセッサとなりました。
さらに Google Pixel 9 シリーズでは、スマホ上の処理に特化した「Gemini Nano」を搭載しています。Gemini Nano のようなオンデバイス AI は、スマホ上であらゆる処理を行うため、データを外部に送ることなく安全でリアルタイムに処理できるのが特徴です。
Google Pixel 8 Pro で初めてスマホに搭載した Gemini Nano ですが、Google Pixel 9 シリーズではテキストだけでなく画像や音声も理解できるマルチモーダル対応を実現。これも Google Tensor G4 のパワーアップによるものなのです。オンデバイス AI の性能は、Google Tensor G3と比べて 3 倍に向上しました。
Google Tensor の搭載によって、Google Pixel スマホでは AI の助けなしでは実現できなかったカメラ機能や、理想的な写真や動画に仕上げられる編集機能を提供しています。
Google Tensor の性能をわかりやすく感じられるのが、Google Pixel スマホでの写真や動画の処理です。
Google Tensor を初めて搭載した Google Pixel 6 シリーズ以降、さまざまな機能の実現を支えてきました。
例えば Google Pixel の編集機能を象徴する「
また Google Pixel 8 シリーズから利用できるようになった「
同じく集合写真の撮影時に活躍する機能として、Google Pixel 9 シリーズで初めて搭載したのが「
ベストテイクや一緒に写るのように、別々に撮影した写真を自然に合成するためには、高度な画像処理が必要です。Google Tensor の強力な処理性能によって、人物の切り抜きや背景の補正、色の調整などをリアルタイムで行い、違和感のない合成を可能にしています。また一緒に写る機能では、拡張現実(AR)技術を用いて、カメラの動きや周囲の物体の位置情報をリアルタイムに取得し、合成画像を現実空間に違和感なく重ね合わせています。
Google Pixel 9 Pro / 9 Pro XL では最大 30 倍まで、Google Pixel 9 Pro Fold では最大 20 倍まで のズームが可能な「超解像ズーム」を搭載しています1。超解像ズームは、撮影した画像の一部を切り取って引き伸ばすデジタルズームの一種です。通常デジタルズームは、その倍率が高まるほど画質が落ちますが、超解像ズームでは AI によって画像を補完しているため、高い解像度を保ったまま被写体を拡大できます。
Google Pixel 9 Pro / 9 Pro Fold ではさらに「ズーム画質向上」機能も搭載。撮影した写真の一部を拡大してからさらにクローズアップできます2。ここでも AI が写真の細部と画質を補正する役割を果たしています。
Google Tensor G4 が実現するのは、写真や動画に関する機能だけではありません。高度な音声認識によって、日常生活をサポートします。
Google Tensor の高度な音声認識により、Google Pixel では、動画やポッドキャストなどスマホ上の音声をテキストに変換する「自動字幕起こし」機能を利用できます3。また言語データを活用した「
Google Tensor の搭載によって、AI が周囲の雑音を除去し、通話相手の声をより聞き取りやすくする「クリア音声通話」を実現しています。Google Tensore シリーズの改良とともにこの通話性能も向上しており、オンデバイス AI を強化した Google Tensor G4 では LTE 通話の音質がこれまで以上に向上しました。
Google Pixel 製品のうち、これまで Google Tensor シリーズを搭載していたのはスマホのみでしたが、2024 年 8 月に発売した
これにより音速の 90 倍の速さでの音声処理が可能に。アクティブ ノイズ キャンセリングによって従来の最大 2 倍のノイズをブロックします5。
Google Tensor には、Google が設計したさまざまなセキュリティ機能を搭載しています。Google Pixel 9 シリーズでは、主要プロセッサの Google Tensor G4 と、セキュリティ強化を目的とした Titan M2 セキュリティ チップが連係。Titan M2 セキュリティ チップは隔離された環境で機密性の高いタスクやデータを処理することで、セキュリティの脅威から保護します。また Google Tensor G4 による高度な機械学習モデルで、Android 最高水準の生体認証クラスを満たした顔認証にも対応しています。
なお、Google Tensor は端末外のセキュリティまで保護することはできません。そこで Google Pixel には、通信を暗号化する Google VPN を組み込みました。これにより、暗号化されていない無料 Wi-Fi 利用時の盗聴を困難にして、インターネットの安全な利用をサポートします。
Google Tensor の優れた AI 機能によって、Google Pixel スマホの可能性はさらに広がりました。最新の Google Tensor G4 は、AI の存在なしでは実現できなかったカメラ体験や編集機能を可能にし、Google Tensor シリーズ史上最も高速かつ高効率なチップによって、さまざまなシーンで使い勝手が向上しています。
Google Tensor G4 を搭載したモデルは、コンパクトサイズに高性能デュアルカメラを搭載した
Google Pixel 5a (5G) / 8a、
3 世代で「AI スマホ」が大きく進化
「AI ならでは」の機能が手軽に使える 1 台
Google Pixel 5a (5G) / 8a、
3 世代で「AI スマホ」が大きく進化
“映える”スイーツの撮り方
Google Pixel 8 / 8 Pro のデザイン秘話
Google Pixel スマホと一緒に
「かっこいい自分」
「スクリーン レコード」
トラブルはどうすべき?
「Made for Google」認定製品でもっとたくさんの選択肢を
買い替え検討ユーザー必見、
Google Pixel 8 シリーズの進化ポイント
一部のカメラ、アプリ、モードではご利用いただけません。
15 倍以上のズームを使って撮影された写真に対してご利用いただけます。
この手順の一部は、Android 10 以降でのみ動作します。
お使いの Android のバージョンをご確認ください 。手順によっては、画面のタップ操作が必要となります。通話の字幕機能は Google Pixel でのみご利用いただけます。言語や国によって利用できない場合があります。メディアやアプリによっては利用できない場合があります。詳しくは、
g.co/pixel/livetranslate をご覧ください。翻訳は即座に行われない場合があります。Google Pixel Buds Pro(第 1 世代)との比較です。中間周波数範囲(400 Hz~2 kHz)に基づきます。